にゃみかんてっくろぐ

猫か百合を見守る壁になりたい

Raspberry Piでダッシュボードを作る(2) -真っ白ダッシュボード-

f:id:no_clock:20171016214958j:plain

Raspberry Piとミニディスプレイ,各種センサを使ってダッシュボードを作ります.


今回のゴール

  • 「こんにちは」と表示する真っ白なダッシュボードを作る.

f:id:no_clock:20171018204238j:plain

Webアプリケーションとして作る

準備ばかりでは退屈なので,「こんにちは」と表示するダッシュボードを作って動かしましょう.

ダッシュボードは,スクリプト言語Rubyと軽量フレームワークSinatraを使って,Webアプリケーションとして作っていきます.とても簡単に作ることができます.

rubyインストール

$ sudo apt-get install ruby

以上.簡単です.

あるいは,rbenv*1を使うことも出来ます.ただし,rubyをビルドする時間が長いためあまりおすすめはしません(私はそれでもrbenvを使いましたが).興味があれば Raspberry Pi rbenv などで検索してみてください.

Sinatraインストール

Ruby on Railsが有名どころですが,ダッシュボードにはちょっと豪華すぎます.そこで,Sinatraという軽量なフレームワークを使います.

$ sudo gem install sinatra

インストールはこれだけです.

Rubyは,ライブラリが"gem(ジェム)"という形で用意されていて,パッケージ管理システムRubyGemsで簡単にインストール出来るようになっています.

そのRubyGemsがgemコマンドです.「RubyGemsなんてインストールしてないぞ?」と思うかもしれませんが,rubyパッケージに含まれています.

真っ白ダッシュボードの作成

いよいよ真っ白な「こんにちは」だけのダッシュボードを作ります.

app.rb というファイルを作り,下記のコードを記述します.

#!/usr/bin/env ruby

require 'sinatra'
get '/' do
  'こんにちは'
end

空行を含めてもたった6行ですが,これで準備が整いました.

ダッシュボードの起動と表示

早速起動します.chmodコマンドで実行権限を与え,app.rbを実行します.

$ chmod +x ./app.rb
$ ./app.rb
== Sinatra (v1.4.8) has taken the stage on 4567 for development with backup from Thin
Thin web server (v1.6.4 codename Gob Bluth)
Maximum connections set to 1024
Listening on localhost:4567, CTRL+C to stop

Webサーバが起動して,アクセス待ちの状態になりました(停止するときは Ctrl+C キー).

Raspberry Piでブラウザ(例えばChromium)を起動して, http://localhost:4567/ にアクセスしましょう.

f:id:no_clock:20171018204238j:plain

「こんにちは」が表示されましたか? あっという間にWebサービスが出来上がりました.

※注: app.rb内のメッセージを書き換えても,起動し直さないと反映されません.注意してください.

今回はここまで.次回以降は,デザインを整えて,ダッシュボードの部品を作っていきます.

*1:Rubyバージョン管理システム.最新版の導入やバージョンの使い分けが簡単になる

Raspberry Piでダッシュボードを作る(1) -準備-

f:id:no_clock:20171016214958j:plain

Raspberry Piとミニディスプレイ,各種センサを使ってダッシュボードを作ります.

準備

まずは基本的な準備から始めます.

必要なもの

  • Raspberry Pi 3 Model B (HDMI,USB,LANが使えれば旧モデルでも構いません)
  • HDMI接続のミニディスプレイ
  • インターネット接続
  • センサなどの電子部品 (使うときに紹介します)

ミニディスプレイは何でも良いです.写真ではElecrowの5インチディスプレイを使用し,USB,HDMIともRaspberry Piに繋げています.SPI接続でタッチパネルも使用可能となる仕様ですが,センサ類が繋げなくなるので諦めました.

環境構築

サクサクとGUI環境を整えていきます.

  1. Raspbianをインストール (Download Raspbian for Raspberry Pi)
  2. HDMIでディスプレイ接続
    • ディスプレイによって設定がまちまちですが,Elecrow 5インチディスプレイでは /boot/config.txt に下記を記述することで表示ができました.
hdmi_group=2
hdmi_mode=1
hdmi_mode=87
hdmi_cvt 800 480 60 6 0 0 0

今日はここまで.